世界で注目集まる!?持続可能なアップサイクルとは?
アップサイクルという言葉を知っていますか?
実は、この写真のサコッシュも、捨てる予定だった自転車タイヤのチューブを洗浄し、職人の手によって作られたアップサイクルアイテムです!
私たちが取り扱っているCingomma商品ですね。
アップサイクルは、持続可能な開発目標(SDGs)に取り組みが増える昨今、注目を集めています。
日本では、あまりこういうアイテムは見たことないかもしれませんね。
ですが、日本でも徐々に広まろうとしている、新しい取り組みです。
今回は、
- アップサイクルとはなにか?
- リサイクルなどの似た言葉との違いは?
- なぜアップサイクルに注目が集まるのか?
- 日本のアップサイクル知名度
- アップサイクル品が多い業界は?
- アップサイクル商品が高く見える理由
- 自分でもできるアップサイクルアイテム作り
を、わかりやすくお話していきたいと思います。
リサイクルとはまた違った、新たなアップサイクルという持続可能な取り組みに、少しでも興味を持ってもらえたら幸いです。
アップサイクルとはなにか?
アップサイクルとは、再利用という意味を持つリサイクルの一種です。
ただ、リサイクルのようにゴミを分解して原料にし、再利用してアイテムを作るのとは違います。
アップサイクルはゴミをそのまま素材として活用し、さらに付加価値をつけて新しいアイテムにまでランクアップさせることです。
アップサイクルのアップとは、ゴミや廃棄物に付加価値をつけることで、物の価値を以前よりも上げる、という意味合いがあります。
それによって、継続可能なものづくりを実現し、ゴミを増やさないようにすることができます。
リサイクルなどの似た言葉との違いは?
アップサイクルに似た言葉を思い浮かべて下さいと言われたら、何個思い浮かべられますか?
私が浮かぶのは、3Rであるリデュース、リユース、リサイクルと、リメイクが浮かびます。
これらの違い、すべて説明できますか?
違いが分かるほど、サスティナブルに貢献できるので、ぜひ覚えてください!
また、アップサイクルの対義語であるダウンサイクルも、知っておくといいですね。
リデュースとアップサイクルの違い
リデュースとは「ゴミを出さないようにする」ことを言います。
ゴミから全く新しいアイテムを作るアップサイクルの取り組みとは、だいぶ違いますよね。
例えばリデュースは、
- レジ袋を受け取らずにエコバックを使う
- 使い捨てカップを使わずにマイボトルを使う
- 無駄に買わず、また買った物を捨てずに長く大切に使い続ける
など、ゴミの発生を最小限に減らすことです。
また、企業側の取り組みとしては、
- 最小限の資源でアイテムを作る
- アイテムの耐久性を向上させる
これらも、リデュースの取り組みに含まれています。
つまり、有名なリサイクルや、リユース、リメイク、アップサイクルやダウンサイクルよりも、最優先して実践するべき取り組みです。
リユースとアップサイクルの違い
リユースとは「アイテムを再使用する」ことを言います。
これもまた、ゴミから全く新しいアイテムを作るアップサイクルの取り組みとは、違いますよね。
例えば、
- 繰り返し同じアイテムを使い続ける
- 壊れたアイテムを修繕しながら使う
- 使わなくなったアイテムを人に譲る
- フリマアプリで販売し、必要な相手に渡す
など、一つのアイテムを長く使ってもらうための取り組みです。
また、壊れそうになったら元の状態に戻し、アレンジを加えずにそのまま使用するというのも、リユースの特徴の一つです。
これも、リデュースの次に力を入れて実践すべき取り組みです。
リサイクルとアップサイクルの違い
リサイクルとは「アイテムを再利用する」ことを言います。
ゴミから全く新しいアイテムを作るアップサイクルの取り組みと、少し似ていますよね。
でも、全く別物です。
例えば、
- ペットボトルを分解、原料資源に戻して再利用する
- 再生紙を分解、原料資源に戻して再利用する
など、新たなアイテムの原料にして、再利用することをリサイクルと言います。
3Rの、リデュース、リユースの中で、一番最後に実践すべき取り組みになります。
アップサイクルはゴミをそのまま使うのに対して、リサイクルはゴミを一度分解し、資源・原料に戻してから、再利用することを言います。
リメイクとアップサイクルの違い
リメイクとは「アイテムの特性に合ったアレンジを加える」ことを言います。
実は、広い定義で言うならリメイクとアップサイクルは同じです。
しかし、アップサイクルとは違い、リメイクは必ずしも価値が上がるとは限りません。
アップサイクルはリメイクと違い、価値を上げる点に重点を置いています。
リメイクは、廃棄される予定のアイテムや、古い製品の特性、素材を生かすという点だけが同じなのです。
ダウンサイクルとアップサイクルの違い
ダウンサイクルとは「アップサイクルの対義語」のことを言います。
アップサイクルが元あるアイテム(廃棄予定の物)よりも価値を高めながら別のアイテムを作り出します。
それに対して、ダウンサイクルは元あるアイテムよりも、価値が低いけれど、元あるアイテムとは全く別の価値を付け加えることです。
例えば、
- 捨てる予定の布で雑巾を作る
など、近いうちにゴミになる可能性の高い再利用のことを言います。
持続性が低い、ダウンしたという意味でダウンサイクルと言われます。
アップサイクルはその逆で、価値を高め持続可能性がアップするので、アップサイクルと言います。
なぜアップサイクルに注目が集まるのか?
リサイクルは、
リサイクルできるゴミ⇨原料に戻す⇨素材として商品づくり⇨販売
という流れです。
しかしアップサイクルは、
アップサイクルできるゴミ⇨素材として商品づくり⇨販売
と、原料に戻す工程を省くので、そのために作られる工場やエネルギー消費を減らすことができます。
これにより、リサイクルよりも地球への負担を減らした状態で、アイテムを作ることができるのです。
つまり、リサイクルよりも持続可能な力が強く、サスティナブルにもより貢献できるのです。
同じ再利用でも、再び戻すのではなく生かして使うという部分が評価され、注目を集めています。
アップサイクルを取り入れている業界は?
まだまだ知られていないアップサイクルですが、徐々に増えてきています。
現在では、ファッション、建設、食品、化粧品、ヘルスケアなどでアップサイクルが取り入れられています。
ファッション
ファッション業界は一見華やかな業界ですが、年間で約48万トンの衣服を廃棄するなど、環境に負荷が大きく問題視されています。
その廃棄される衣服を減らすために、服の再利用やスローファッションを取り入れようとする動きも多いです。
私たちが扱っているCingommaも、自転車の廃タイヤ、廃看板をベルトやカバンにグレードアップしてファッションアイテムを生み出しています。
建築
建築時に出た、がれきなどを建設ブロックにアップサイクルし、CO2排出の軽減に勤しむ建築業者も増えていきます。
造っては壊すビルド&スクラップが昔は当たり前でした。
ですが、現在では古民家をアップサイクルする取り組みも増えています。
これにより、日本の空き家問題や古民家がむやみに取り壊されず、それを活かしたさらにアップグレードすることで、廃棄を減らすことができます。
食品
生産や加工時に発生する廃棄物や副産物を別の食品にアップサイクル(加工)する企業が増えています。
元々もったいないが嫌いな日本人は、昔から生産時や加工時に発生した廃棄物を飼料に加工し、リサイクルしていました。
ですが、海外からアップサイクルという新しい取り組みを仕入れたことにより、食品ロス問題に対してさらに取り組みを広めるきっかけとなりました。
例えば、廃棄パンで作ったビールや、加工時に出たブロッコリーの茎や大根の皮で作ったスナックなどです。
これらの取り組みを増やすことで、食品廃棄、食材廃棄を減らすことができます。
化粧品
使いきれずに捨てる予定だった、食品や飲料の副産物の成分を抽出し、アップサイクルされたスキンケアも増えています。
また、使いきれなかったカラーコスメを回収して、クレヨンにアップサイクルした物をランダムで送り返してくれる取り組みもあります。
クレヨン以外だと、絵の具にする取り組みもあるようです。
このように、化粧品も様々な形で環境のための取り組みが増えています。
ヘルスケア
こんにゃくの加工段階でできた廃棄物のセラミド成分をアップサイクルしたサプリメント。
また、ジャガイモとお米をアップサイクルし、除菌ウェットティッシュが開発された例もあります。
それ以外にも、リンゴやバナナを活用して除菌ウェットティッシュを開発している企業もあります。
ヘルスケアでも、アップサイクルに取り組む考えが少しずつ広まってきています。
日本のアップサイクル知名度
リサイクルという言葉は日本ではだいぶ浸透してきました。
小学校の授業でも、リサイクルを教わったり、CMでリサイクルについて見かけることもあったのではないでしょうか?
しかし、それに比べてアップサイクルは、知名度がまだまだ低い状況にあります。
アップサイクルは、知れば絶対に良いものだとわかるのに、まだまだ広まる手段が少ないのが現状です。
また、値段が高いので手が出しづらい人も多いのではないでしょうか?
アップサイクル品の値段が高いのには、私たちが販売している、Cingommaに焦点を当てて理由を説明します。
アップサイクル商品が高く見える理由
元廃材なのにどうしてこんなに値段が高いの?と思う人もいるでしょう。
高く見えるとは思いますが、実はこれが適正価格です。
例えば、
- 洗浄&消毒の徹底
- 熟練した職人による手作業
- 売上の一部を寄付
これらの理由により、Cingomma商品は値段が高くなっています。
だから、高いのではなくこの値段が適正価格です。
その認識を改められるよう、アップサイクルをより多くの人に知ってもらいたい。
Cingommaが日本に進出したのも、日本でもっとアップサイクル品を知ってもらいたいという思いがあるからです。
自分でもできるアップサイクルアイテム作り
企業やブランドが率先して取り組み始めているアップサイクルですが、私たち消費者も、日々を見直すことが大切です。
- 捨てる予定の缶を使って、観葉植物の鉢にする
- 空箱を収納箱に使う
- ティーパックを脱臭剤に使う
いらないと思っていたゴミを、必要な物に変える意識が大切です。
それがアップサイクルでなく、ダウンサイクルであったとしても、少しでも長く使う取り組みを取り入れましょう。
アップサイクルだけでなく、リデュース、リユース、リサイクル、リメイクなど、自分たちができることを今一度、日常生活に取り入れてみましょう。
少しの工夫で、環境にやさしく!
そして、物を長く使うことで、お金の消費も減らすので家計にもやさしい!
暮らしを豊かにするために、アップサイクルに、SDGsに興味を持ってみてください!